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●困ったさんの退治の仕方:犬編 (注意事項)


ここでは、犬との暮らしの中で「困った!」という悩みに答えています。
内容は、3つのコーナーに分かれていますが、場合によっては他のコーナーの内容も有用な情報になることもありますので、できるだけたくさんの情報を読んでみてください。

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General

○しつけと訓練てどう違うの?
○しつけや訓練ってした方がよいの?
○訓練所ってどんなところ?
○しつけってお家でもできるの(誰がするの)?

一般編のメニューに戻ります Answer of Question About General Traning Technique No.001
○しつけと訓練てどう違うの?
大きな意味ではしつけも訓練の内に入ると思います。どちらにしても、犬にいろいろなことを覚えてもらってヒトの役に立ってもらうわけですからことばが違うだけで本質的には同じことです。

まず、"しつけ" という場合は一般的な生活の作法を学んでもらうことを言います。犬や猫がヒトや他の動物たちと上手に暮らすことができるようにその生活マナーを拾得してもらうと考えればよいでしょう。

それに対して、(主に犬に)ある種の特別な目的のための作業をしてもらう方法を覚えてもらうのを "訓練" というように表現しています。
この訓練には、

わりと簡単(単純)なことを覚えてその作業だけを行えばよいようなものから、
目の見えない人の手足となるための盲導犬のような高度な訓練技術と犬の適正を求められるようなものまで様々です。

いずれにしても私たちの家庭で必要とされるのは、ほとんどの場合しつけの範疇で大丈夫です。

体を張って私たちの生活を支えてくれている警察犬や麻薬捜査犬や盲導犬や災害救助犬なども基本的には最初のしつけの段階で習ったことを応用しながら高度な訓練にまで結びつけているのですから、たとえ飼い主さんの手で行う "しつけ" といえども「簡単だ!」などと考えてしまわず、適正な時期にきちんと教えていただきたいものです。

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○しつけや訓練ってした方がよいの?
しつけはした方がいい!。これは犬の場合でも猫の場合でも、もう言うまでもないことです(定説です!・・・??)。私たちが動物たちと一緒に暮らしていくためには、やはりそれなりにうまくやっていくための約束ごとが必要です。

たとえば、
散歩の時には飼い主を引っ張らないでもらいたい。
呼んだ時にはちゃんと来てもらいたい。
シャンプーの時には暴れないでもらいたい。
爪や毛の手入れをするときに嫌がらないでもらいたい。
食事中に食器に触っても怒らないでもらいたい。
お客さんが来ているときに鳴き続けないでもらいたい。
食卓の上の食べ物を勝って食べないでもらいたい。
などなど・・・

これらのことは全て家庭でできる "しつけ" の範疇です。 飼い主さんの手で根気よく教えていただくことでほとんどの場合うまくいきます。 実際にそれらを教えたり実践する方法は動物病院でも詳しくお話しをすることができます。

もしも、一般の家庭で暮らす犬や猫に訓練が必要なときというのは、ほとんどの場合 "問題行動" が起きてしまっている場合です。これは初期の "しつけ" がうまくいかなかった場合に "悪い芽" が残ってしまって、生活に不具合が生じてしまったときに矯正を目的に行われるものですが、実際に訓練を通じて矯正を試みる場合は、やはりプロのきちんとした判断と指導の元に行わなくては効果が期待できないばかりか、逆に状況を悪くしてしまう可能性もあります。獣医師はこの問題の解決に対しても役に立つ情報を提供できると思います。

その他の "訓練" ですが、これは「必要があるのか?」ということにつきると思います。 例えば、犬の訓練を個人的に趣味として楽しみたいという場合は、犬もそれにつきあうことで飼い主さんとたくさんコミュニケーションを取ることができますので(犬にとっても)とてもよいことだと思いますし、犬種にもよりますが警察犬や災害救助犬などの訓練を経てヒトの生活をサポートする役割を持たせるという実益のある訓練もあります。 現在、盲導犬の育成に関しては独特の選別と訓練を必要とするため中途からの訓練参加はできませんが、盲導犬としての適正を選別する前の段階の子犬を育成するボランティアというお手伝いの仕方もあります。

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○訓練所ってどんなところ?
"訓練所!" というと、何か特別な感じがするかも知れません。
「犬に訓練をする」と言うとちょっと緊張するかも知れません。

少し前の時代、犬の訓練所というのは "警察犬訓練所" の代名詞だったことがあります。 訓練所に犬を預けるということは、警察犬の資格を取って嘱託犬として泥棒を捕まえたり人を捜したり、訓練競技会に出場してタイトルを狙ったりで、何か特別な犬とそのオーナーと・・・

という感じで、家庭犬のしつけの相談などをするのは何か敷居の高い感じがしていたのも事実です。

ところが、最近はその訓練所の様相もかなり変わってきました。 いわゆる「犬の学校」とか「ドッグスクール」というような言い方で、一般の家庭で飼われているイヌさんたちのしつけの相談やしつけ教室の開催などが行われるようになってきています。

また、短期〜長期の入校訓練を家庭犬に対しても行ってくれるところもあり、しつけをするための出張をしてくれるところもあるようです。

実際に犬にしつけをするといっても、全ての飼い主さんが十分な犬の知識をお持ちなわけではありませんし、忙しい人々も多いわけですから、まずプロの手で犬に訓練(しつけ)だけを入れて(教えて)もらって、とりあえずしつけがきちんとできた犬を作ってもらっておいて、次に自分たち(飼い主さん)がの犬を扱う方法を習うというやり方もできるわけです。

ただし、このやり方には少し問題があります。犬の方は直ぐに訓練士さんの指導の元できちんとしたしつけを習得しているにもかかわらず、飼い主さんの方が正しく犬を扱う方法を会得することができないために、せっかくの犬の能力が宝の持ち腐れになってしまっていることが多いのです。

このことに関しては、訓練士さんたちも前向きにfollowをしてくださっているのですが、より身近なところで獣医師も対応策とか改善に向けた助言を提供することができます。

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○しつけってお家でもできるの(誰がするの)?
ヒトの子どものしつけを親がするように、我が家の愛犬や愛猫のしつけは私たち飼い主がするのが基本です。つまり、動物のしつけというのはお家でするべきものなのです。 でも、(ヒトではない)動物のしつけというと、何だか専門の知識や特別の技術が必要だと思われるかも知れませんが、(未だ人間とは呼べないような年齢の?)子どものしつけができるわけですから、実際には大丈夫です。

その場合の考え方はやはりヒトの子どもの場合と同じです。

お母さんたちは(特に最初の子どもの場合は)、育児のこととかしつけのこととかがよくわかっていないにも係わらず、懸命に我が子のために "将来我が子にとって良かれと思う" ことをひとつひとつ丹念に教えていきます。

それらは、箸の持ち方や返事の仕方のような実際の作法に関するものから、他人を大事にすることや暴力を振るわないといった精神的なものにまで及びますが、我が愛犬や愛猫に対しても全く同じことを同じように教えていくわけです。

犬は、 ヒトのことを噛んではいけない。
呼ばれたら直ぐに来る。
前足で立ち上がってヒトにのしかからない。
お客さんが来た時鳴いてお話しのじゃまをしない。
一人でちゃんとお留守番ができる。
食事の時には気を散らせたり好き嫌いを言わない。
散歩の時飼い主さんを引っ張ってあっちこっち連れ回さない。

猫は、
食卓の上のものを勝手に食べてはいけない。
気に入らないことがあっても爪を立てたりしない。
爪研ぎやトイレの場所はきちんと決めて!

等々・・・
それぞれの個別のしつけの仕方やその方法論に関してはたくさんの成書が出版されていますし、実際に声をかけるタイミングや引き綱の使い方や力のかけ方などは "しつけ教室" などを開催しているペットショップや訓練所、地方自治体のイベント等、そして動物病院などでもアドバイスすることができますので相談してみてください。。

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Basic

○まずなにから教えるの
○首輪・胴輪の種類と使い方
○トイレ!なかなか覚えないのですが?
○最近、言うことを聞かなくなってしまった。



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○まずなにから教えるの
しつけは "芸" ではありませんから、特別なことができる必要はありません。

私たちと生活を伴にしていく上で必要な基本的な動作を教えることができればよいわけです。

具体的には、(飼い主さんの号令で)

座れること
待てること
伏せることができること
呼ばれたら直ぐに来ること
脇について一緒に歩けること

の5つのことが基本です。
なによりも "座れる" ことと "待てる" ことが全てのしつけや訓練の基本です。
先ず食餌の時からでも、そして遊びの中などで、どんどん座らせて、待たせてみてください。

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○首輪・胴輪の種類と使い方
犬の体に着ける首輪や胴輪というのにはいくつかの種類があります。

一例を挙げますと、

1.首輪
  平首輪
  丸首輪
  チョーク・チェーン
  スパイク・チェーン
2.胴輪
  散歩用胴輪
  ハーネス胴輪

などですが、実はそれぞれに長所や短所があり使い方も違います。

まず首輪ですが、飼い主の気持ちを最も有効に犬に伝えることができ、犬と飼い主が有効にコミュニケーションが取れてしつけや散歩を容易にすることができるのが "首輪" です。 犬は首に伝わる刺激から飼い主の意図するところを上手にくみ取りますし、飼い主さんもそれほど強い力を使わなくても犬をコントロールすることができるので、(首輪にリードという組み合わせが)とりあえず現在最良の方法であるということが言えると思います。

この首輪の仲間には "平首輪" といって首輪の切断面の格好が平たいものと "丸首輪" といって断面を丸く整形して作ってある物があります。平首輪は平面的に首に力が掛かりますので、割とやんわりとショックが伝わりますし首に対しても優しいのですが、欠点として毛が絡みついたり擦り切れてしまったりします。それに対して丸首輪というのは毛などに対してはあたりが優しくてそれほど切れ毛などを生じないのですが、首にあたる面積が小さいため引き綱によってショックをかけると一点に集中してしまうことがあり、グングン引っ張る犬に対して引き戻しのショックを強く何度も与えると気管を傷つけてしまって、咳が出てしまうこともあります。

また、同種の首輪にチョーク・チェーンとかスパイク・チェーンなどと言われる金属製の鎖でできた物があるのですが、全く初めての方が犬にしつけを行うために使用するのは少し危険です。これらは強く首を締め付けたり首輪に仕込まれた突起が首に刺激を与えて犬の動きを制御することができるようになっている首輪なのですが、一般のしつけや訓練の範疇で使用する機会はほとんどないと思います。これらを使わなければならないときというのは何かの特別な問題を生じていて強く犬の行動を制御しなくてはならないような場合だけです。たとえば、他の犬に噛みかかってしまってそれを制御するために強く首を締め付けて動きを止めてしまいたいような場合です。

このチェーン・カラーというのはちょっと玄人っぽい?道具で、訓練士さん達がよく使っていたものですから、犬にそれを付けていると "ちょっとデキる飼い主?!に見えそう" ということで一昔前に少し流行ったのですが、現在はほとんどそれらを使って訓練をしている姿は見なくなってしまいました。

それに対して胴輪は、本来は物を引っ張るため工夫されていて、荷物の重さが首に過剰な負担にならないように作られていますので、引き綱などをつけた場合、逆に飼い主さんを引っ張り回してしまうことになってしまうわけです。
「では、盲導犬だって胴輪じゃないか?」と思われるかもしれませんが、盲導犬はあのハーネス(胴輪)を着けられたときが「仕事の時」であるときちんと認識しているのです。目の不自由な人はリードでは上手に犬を扱うことができないため、持ち安さや安全を考慮してあのようなハーネスが開発されています。そして、盲導犬はそれが着けられたときには人のことを引っ張ったり自分勝手に行動してはいけないということがわかっているわけです。もちろん、そうなるまでには熟練した訓練士によって長時間根気よく訓練が施されているわけですから、盲導犬が胴輪をしているからといってそれが直ちに優れた道具であるということは言えないわけです。

これらの道具の仲間には本当に橇や荷車を引くためのハーネスがありますが、犬橇の競技などを開催することのできない都会地でそのような物を見る機会はきわめて少ないと思います。

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○トイレ!なかなか覚えないのですが?
たとえば、私たちの子どもの場合はどうだったでしょうか。
ある年齢(ある時期)が来ると自然におむつか取れたでしょうか。
他の家の同じくらいの年齢の子どもと比べて「ちょっと遅い?」とか「すごい!早い!」とかいろいろ時期的な差異があったはずです。
これは尿意や便意の自覚をすることができる時期というのがそれぞれの子どもによって違っているからです。成長と共にどの子どもも「オシッコ!」とか「トイレに行きたい!」ということを知らせることができるようになっていきます。私たち保護者は(どうしても)その時期というのがやってくるのをヤキモキしながら待っているしかないわけです。

この場合、親の方があまり神経質になってしまってはうまくいきません。子どもはその話題の度にいやな思いをしながら失敗を繰り返してしまいます。とくに必要以上にクドクド言ったり、叱ったりするのは逆効果です。

犬や猫の場合も同じです。特に犬の場合は新しいお家に来たときの精神的な年齢が猫の場合よりも幼いようで、なかなかうまくいかないことがあります。その点猫は割と上手にトイレを覚えてくれるようですが、やはりこの時点で失敗をしてしまいますと思わぬ手間を食ってしまうことになります。

幼い子犬は未だ自分がどうしたらよいのかを判断する能力が育っていません。突然新しいお家に行って、そこがどのような場所であるのかさえ理解できないでいるわけです。にもかかわらず「トイレはココ!」ということで決められても何のことかわかりません。まず、一般的なやり方としては、ウンチやオシッコをされてしまっても大丈夫なように新聞紙やシーツを敷き詰めたケージやサークルの中などで練習を始めるようにしましょう。

具体的なトイレのしつけの仕方に関してはたくさんの参考書が発刊されていますのでそれを見ていただければよいと思いますが、それらにはあまり語られていないことは「いったいいつオシッコをするのか?」ということと「ウンチはいつするの?」ということです。

これは少し長く彼らとつきあうことでだいたいのパターンを読みとることができるのですが、このタイミングを認識しておかないと「あっ!またやられた。」ということになってしまうわけです。

ほとんどの子犬は次のような場合にオシッコをします。

目を覚ましてすぐ(夜中の場合も同じ)。
ちょっと目を離して一人になったとき。
暴れてハシャギ回っているときが危ない。

ほとんどの場合、次のようなときにウンチをします。

食事のすぐ後。
動き回っていて「ちょっと一息。」という感じの時。
夜間、あるいは早朝の時間。

一言:
犬や猫でもやはりトイレはちょっと緊張します。
トイレの場所が家族の監視の目にサラされているとうまくいきません。
少し陰のある場所で、あまり外から見えないようにしてもらわないと落ち着きません。

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最近、言うことを聞かなくなってしまった。
「うちの犬言うことを聞かないんです・・・」、「呼んでも来ないんです。」「ちっとも私の方を見なくなってしまいました。」などという質問を受けるたびに次のようにお答えしています。

日常的に犬に触りすぎたり声をかけすぎてしまうような生活が続くと・・・、

まず、犬が飼い主に対する興味を失ってしまって、呼んでも知らん顔をして勝手に遊んでいたり、言われたことをきちんとしなくなってしまうのです。

私たちは犬の気持ちを引きつけようとして手を打って興味を引こうとしたり、強い声で叱ったりするのですが、そうすることは犬に「飼い主さんが自分(犬)と遊んでもらいたいんだろう」という間違った気持ちを植え付けてしまうことになります。

犬は、言われたことを無視していても飼い主さんがどんどん声や愛情を注ぎ込んでくれるので、いわゆる"手を抜いた"生活になってしまうことがあるのです。言うことを聞かせようとして、どんどん声をかけていろいろな作業をさせようとすればするほど犬は飼い主さんに対する興味を失っていってしまいます。

このような場合の対応として一番効果があるのは、声をかけるのではなくて、飼い主さんの方が(逆に)犬に興味を示さなくなってしまうことです。家族は自分の仕事や家事、ゲームなどに集中して犬に声をかけたり体に触って撫でたりすることを(一時的に)やめてしまうのです(犬のしつけの本に無視をする方法ということで解説されているやり方です)。

犬は飼い主さんが自分に対する興味を失ってしまったことに驚き・不安になります。さらにそれは飼い主とのコミュニケーションにおいて欲求不満を呼び起こします。そうすると、彼らは(少し焦って)飼い主さんにすり寄ってきたり好きなおもちゃを持って来て遊んでくれという意思表示をするものです。

このとき、飼い主さんは心の中で「ほーら寂しくなってやってきたじゃないか。」ということでそれまでのように喜々として犬の相手をしてしまってはいけません。少し醒めた目で軽く体を撫でる程度にしておきましょう。あまり過度に反応するとまたもとのもくあみになってしまうことがあるからです。

つまり、日常的に犬に接する態度と時間というのは(犬にとって)すこし欲求不満気味くらいの方がよいということになります。実際、このやり方で多くの飼い主さんが犬の気持ちを取り戻すことに成功しています。

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concrete

○なんとなく近頃食傷気味・・・
○ドッグフードを食べなくなってしまいました。
○新しい子犬が来たら前から居た犬が・・・その1
○新しい子犬が来たら前から居た犬が・・・その2
○引っ越しをしたのですが、元気がなくなってしまいました
○べさせるほど!食べなくなる?
○留守にしていて帰ってみると絨毯の上にオシッコが!!
○お留守番をさせると鳴きっ放しなんですが?
○お客さんが帰る頃にとてもふさぎ込んでしまう

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○なんとなく近頃食傷気味・・・
子犬をペットショップやブリーダーさんのところから購入した場合、最初に受けた説明では「このメーカーのドッグフードをやってください。」ということでアドバイスを受けていることが多いのですが、新しいお家に来てから数週間で「ドッグフードを食べなくなってしまった!」とか「食べ始めるとすぐに遊んでしまって・・・」ということで、「きちんと食事ができなくなってしまった。」という相談を受けることがあります。

このようなことが起こってしまった理由には原因としていくつか考えられることがあるのですが・・・、

まず、原因としてありがたくない場合を考えます。

子犬が新しい家に来てしばらく時間が経過して食欲がなくなってしまった場合、一番怖いのが「疲れ」や「病気」です。

この場合には食欲がないだけではなくて「吐いている!」とか「下痢をしている!」あるいは「元気がない!」とか「寝てばかりいる!」などといった "おかしな" 症状を伴っていることが多いのです。で、そのような場合にはできるだけ早く獣医さんに診てもらって正確な診断と適切な処置をしてもらう必要があります。

一方、体の変調や病気ではないのに「食が細い!」ということがおきる場合があります。

この状況で考えられることは3つあります。

最初に考慮しておかなくてはいけないのは、「本当に食の細い個体が存在する。」ということです。ある種の犬種は大変食の細い個体が存在することがありますし、飼育されている環境も食べる速度に影響を及ぼすことがあります。私たちの子供の場合と同じで、周囲が騒がしかったりして気が散ってしまうような環境ではそれにつられて食事に集中できないということもおきてしまうわけです。

でも、「最初はよく食べていたのに段々・・・」という場合に考えられる原因は残りの2つです。

まず、
犬が飼い主さんを見切って(見下して)しまって、食べるものを自分で選択している(困ったさんの)場合、それから飼い主さんが「ドッグフードなんか旨いのだろうか?」ということで差し出す餌に対して自信がない(困ったさんの飼い主の)場合です。

このような場合の考え方はどちらの場合でも同じです。つまり、食事に対する主導権が飼い主さんになくなってしまったというのが原因です。

このような出来事に関して飼い主さんは本当はかなり真剣に考えなくてはいけません。この一件が発端になって他のあらゆる生活が犬主導の形態を取り始めてしまうことになってしまうかも知れないからです。

その話はまた別のところですることにして、とりあえずきちんと食事をしなくなってしまった場合の考え方です。

ほとんどの子犬は新しいお家に来てすぐは割とドッグフードのようなものをバクバクと食べていることが多いのですが、数日〜数週間するとだんだん一気に食べることをしなくなってしまって少し食べてはあっちをキョロキョロこっちをウロウロして・・・飼い主さんは「餌に飽きたんじゃないか?」とか「他のものなら食べるかも?」ということでハムやトリ肉などをもらうと、そのときにはよく食べるのだけれどまたしばらくすると食が細くなってしまう。仕方がないのでまた他のものを食べさせて・・・

ということの繰り返しが起きてしまうことが多いのですが、このことを解決するためには飼い主さんは犬に対して厳然とした態度をとることを心に決めていただく必要があります。

まず、
差し出した食餌に口を付けない場合は直ちに引き上げます。「どうしたの?」とか「食べないの?」といった声をかけてはいけません。「はい終わりでーす!」程度でいいですから軽く声をかけて引き上げてしまいましょう。そして、食事が終わってしまった件に関してはそれで終わりです。あとは何事もなかったかのように普通に接してください。もちろん、次の食事の時間までは犬は何ももらえません。おやつもダメです。

次の食事の時間がやってきましたら、前回と同じ内容の食餌を用意して差し出しましょう。もしも遊んでしまったら・・・そこで終わりです。

元来捕食獣である犬や猫は餌(獲物)が逃げていってしまうほど食欲が増進します。他の食餌を用意したり、手で食べさせたりすることは逆効果です。そのメカニズムに関しては別のコーナーで解説しますが、とにかく食餌をちゃんとしない場合の対処法は "片づけてしまう!" のが一番です。

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○ドッグフードを食べなくなってしまいました。
まず、「犬(猫もですが)は本来、食事に関して好き嫌いを言わない!」ということを理解して頂かなくてはなりません。

動物というのは元来 "食性" というものを持っています。ある種の動物はどのようなものを餌として食べていくのかという大まかなきまりです。たとえばウサギは草食という習性を持っていてお肉を差し出しても食べることはありませんし、猫に生野菜をあげても食べないわけです。その習性の上で自分が生活をする地域で捕ることのできる餌(獲物)を入手して生活をします。

犬科の動物は基本的には自分の能力で捕れる動物を獲って食べるのが基本ですから、持っている能力以上の努力や危険を冒してまで獲物を捕らえて食べたいと考えることはしません。たとえば "牛" は本来犬科の動物が捕らえることのできる餌としては大きすぎるわけですから、そのようなものまでも倒して食べたいとは思わないのが普通ですし、毎日が野ネズミばかりの食餌に飽きてしまったから「たまにはクマを捕って食べよう」などとは考えないということです。そして、たとえ毎回小さなネズミしか捕れなかったとしてもその次の捕食の機会がいつあるか保証されていない限り、「またネズミならいらないや。」などとは思わないわけです。

ところが、今お話しをした "次の捕食の機会" が保証されているのが我らが愛犬・愛猫です。時間が来ると次から次へと餌が運び込まれてくる。次の捕食の機会をうかがうなどといった "せっぱ詰まった生活" はそこには存在しません。まして昨今の栄養豊富な食料はいろいろな魅惑的な味や臭いをともなっています。

そうすると・・・そのような生活に慣れてしまった彼らは本来の旺盛な食欲をなくしてしまうのです。 "肉食" という言われ方をされる彼らの生活はお腹が減って減って・・・どうしようもない状態で餌としての生き物を狩るわけです。その追いつめられた状況が人と暮らすことで改善?されてしまうと「必死で食べ物を探して、とにかく食べる!」という必要がなくなりますので、とうぜんのように食に対する前向きな姿勢がなくなってしまうわけです。

このような場合、飼い主さんは食餌を前にして少し躊躇をしたそぶりをする犬や猫を目撃することになります。これはとくにいろいろな食べ物を日替わりメニューにして取り替えながら与えてもらっている動物に顕著です。

このようなことが起きてしまった場合、飼い主さんは慌てて食餌の内容を変えたり手で直接口に食べ物を持っていってあげるなどと言うことをしてはいけません。彼らが本能的に持っている「餌は逃げていってしまう」ものであるという切迫した感覚を思い出してもらうだけでよいのです。どうか「ドッグフードに飽きた?」などとは考えずに落ち着いて対応してください。関連情報

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○新しい子犬が来たら前から居た犬が・・・
よく知られているように、犬という動物は群れを作って生活をするのが普通です。

この群れという形態がすべて犬だけで形成されている場合(いわゆる野生状態)は群れのメンバー全部がリーダーの指示のもとにそれぞれ役割をもって生活をすることになります。
そのような生活の中では "順位" という考え方が最優先されます。群の中が安定した統率を保っていかれるために動物たちは "絶対的な支配" と "服従" という考え方を取り入れているわけです。

犬科はひとつの群を数頭から十数頭で構成するのですが、このような群を称して "パック" という言い方で呼んでいます。

たとえば、このパックを構成する個体群が協力して手に入れた食料は、現代の私達にとっては少し理不尽に感じられるかも知れませんが、位の上の者から順番に優先的に食する権利があります。つまり、位が下の個体にとっては場合によっては(自分の順番がやってきたときには)せっかく獲った獲物に食べることのできる部分が残されていないという状況もあり得るわけです。

このような理不尽な生活形態に対して・・・驚くべきこと!?ですが、位が下の個体は文句を言ったり造反を起こしたりすることが決してありません。何と、得られる食料が少ないときには、上位の者が生き残りの権利をもらっているわけです。つまり順位という決め事の上で生き残るための優先順位が決まっているということになります。

このことは私達(人間)にとっては衝撃的な事実です。私達人間は生活のために仕事をして・・・それで得た稼ぎの中から食料を調達して家族を養うのですが、やはり貧しい生活の中では自分よりも子ども・・・ということを考えてしまいますし、「年寄りを・・・」とか「弱い者を・・・」という発想が浮かぶのが当たり前です。

ここで問題が生じてしまいます。

家に新しく小さく愛らしい子犬がやってきました。
そうすると
家族はその新しい仲間に夢中です。
新しい子犬の居場所を作り、名前を付けて呼んだり、抱き上げたり・・・早く家族の一員として慣れてもらうためというよりも・・・新しい仲間を迎えて少し興奮気味です。

一番最初に書きましたように、これが犬だけのパックであれば問題は簡単です。上位の犬は新参者である子犬を受け入れるかどうかの判断さえ自分でできるわけです。
その子犬を、受け入れないのであれば追い出せば終わりですし、受け入れるのであれば自分がその子犬に対して上位であるということをきちんと相手に言い含める儀式を行えばそれ以上ゴタゴタが起こることはありません。

ところが、先住者である犬はすでに人のパックの中に組み込まれているわけですから、受け入れるということを飼い主である人間が決めてしまえば自分が口を出すことはできないわけです(万一、それに口を出せるようでしたらそこには別の問題が生じているということになります関連資料)。というわけで、先住者のイヌさんにはまったく相談をされない状態で・・・あるいは「お前のためにもう一頭子犬を買ってあげた!」などという全く迷惑な理由でこのゴタゴタ劇が始まっていくわけです。

では、これまでのことを考えてみましょう。
先から居た犬はこれまでは家族全員から暖かい寵愛を受けて生活をしていました。家族がそそいでくれる愛情はすべて自分だけに向けて発信されているはずであり、事実そうであったわけです。だからこそ家族というパックの中で犬はすべての人々にしっぽを振り良い関係を維持しようと努力してきたわけです。そして、それは何の不安も感ずる必要のないほどの幸福であったはずです。
ところが、今回新しい住民が増えました。それも自分と同じ仲間の "犬" です。先住者である犬はそれだけでもかなり不安定な気持ちになってしまいます。

そして、困ったことに飼い主さん達は全員がその新しい仲間に夢中になってしまっています。子犬が粗相をしたり、無礼を働いたときには犬語で「このヤロメ!」という言い方で叱咤し「こいつめ!」という言い方で懲らしめるのが習わしなのですが、飼い主さん達は「よしよし。」とか「いい子ね。」といった優しい表現と態度で・・・まるでその子犬が家の中で一番偉くなってしまったかのような態度です。

元々家の中ではかわいがってもらってはいても身分的には一番低い位置で頑張ってきた自分からすれば、これは "由々しきこと" です。このままではタダでさえ低い自分の位置が新しい子犬よりも下になってしまいかねないわけです。

新しい子犬がお家に来たら前から居た犬が・・・
妙に馴れ馴れしく寄ってくるようになった。
元気がなくなってしまった。
食事をしなくなってしまった。
子犬から逃げてまわっている。

このようなことが起きてしまったら・・・私達飼い主は素直に反省しなくてはなりません。犬の世界では先住者が優先です。どのような理由があるにしても、後から来た個体が優先される道理は理解できません。自分の立場が危ういときにその原因になっている個体に対して優しくなんかしていられないわけです。

ではどうしたらよいでしょうか。前から居た犬の種類や性格・気性も含めて検討する必要があります。そして、そのデータには新しく来た子犬の同じデータを加味して検討する必要があるわけです。ぜひ、すべての情報をもって動物病院を訪ねてください。

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○新しい子犬が来たら前から居た犬が・・・その2
新しい子犬が来たら前から居た犬が・・・
その小さな子犬に襲いかかってケガをさせてしまったり、
子犬を抱いていると鳴きっぱなしになってしまったり、
トイレがきちんとできなくなってしまったり、

犬を飼っていて多いトラブルのひとつがこの「もう一頭犬を飼ったのだけれど・・・」という問題です。

これがどのような経過で起きてくるのかということは前のコーナーでお話しをしました。

でも、その場合困ってしまっていたのは前からそこに居た "先輩" の方でした。新しい仲間が入ってきたのだけれど・・・自分の立場が危うくなってしまって "困ってしまった" ために生じた変化の話をしたわけです。

ところが、この "困ってしまった" という現象が、"子犬への攻撃" や "飼い主への嫌がらせ" といった積極的な行動に出てしまう場合があります。

新しい仲間が増えた場合に出現する "困ったさん" の話をする場合、このようなケースもあるということをお話ししておかなくてはなりません。

前のコーナーで説明したケースは家という家族形態(パック)の中でむしろ健全に育ってきた個体が陥りやすい状況でした。ところが、今回の場合は少し状況が違っています。先住者である犬は、積極的に新しい個体を排除する方向で行動していたり、飼い主さんがもっと自分の方に興味や関心を持ってくれるようにするためのいくつかの試みをしているわけです。

このような場合は、先ほどの説明のように犬が家族の中の位取りが最下位に位置しているという(本来の意味で理想的な)状況でない場合が多いのです。つまり、元々その犬は家の中でずいぶんわがままをきいてもらっていたり、飼い主さんの言うことや指示に素直に従っていなかったような生活態度であったということがベースにあるかも知れないのです。

そこへ、年端もいかない子犬がやってきました。

そうすると、先にそこで暮らしていた犬は、「お前なんかいらない!」という態度に出てしまうことがあるわけです。つまり、その子犬をこの家においておくかどうかの判断をするのは「自分だ!」という主張をしようとするわけです。それが新しい子犬に対する攻撃性というかたちで現れてしまうわけです。

飼い主さんが抱いている子犬に対して攻撃を仕掛けてしまうという行動も(自分を差し置いて)子犬を抱いている飼い主さんに対するデモンストレーションであると考えることができます。

(ひとつ弁護のために書いておきますが、お互いによい関係であっても、先輩の犬が後輩の犬を(犬独自のやり方で)躾るということがあります。その場合、先輩の犬はかなり厳しいやり方で、行動が行き過ぎてしまったり言動が出しゃばり過ぎてしまった子犬の行為をたしなめることがあります。このことは一見すると(特に犬の世界を見慣れていない者にとっては)大人が子どもを虐めているように写ることがあります。でも、私達大人が子ども達の将来を思ってきつく叱ることがあるように、犬の世界でも先輩の大人犬は子ども犬達に対して思いっきり意見を言うことがあるのです。最近、人間の世界ではこのことが少しスポイルされているようで・・・子ども達をちゃんと叱れなかったために起きてしまった問題行為や犯罪もあるようなのですが、彼らの世界ではまだまだ今後のことを考えて先輩が後輩を叱るという行為が生き残っているわけです。)

あるいは、「自分が家の中では一番!」と信じて生活してきたのに、変なヤツが来たおかげで自分に対する飼い主の態度が少し希薄になってしまった。」というようなことを考える場合もあります。これも、それまでは家族の献身的な愛情を独り占めしてきた・・・と(実はわがままな犬を飼ってしまって家族の人々は困ってしまっていたにもかかわらず)本人は信じている場合、問題行動として現れることがあるわけです。

家族の興味や関心をもう一度自分に引きつけるためにはどうすればよいのか・・・

まず、
「声を上げて鳴いてみたらどうか?」
「床にオシッコをしておいたらどう反応するか?」
などということを考えてみるわけです。

このような行動に出ることで飼い主さんが

「はいはい解ったわ、あなたが一番かわいいわ!」と言って抱きしめてくれたり・・・
「あら!、こんなところにオシッコが!」ということで自分の名前を呼んでくれるかも知れない・・・

という期待をもって行動に出ます。

このような "困ったさん" の場合でも対応する方法があります。

全部の場合を目撃することができるわけではありませんので一概には言えませんが、そのようなことが起きてしまう場合というのは既に最初の犬を飼育している段階から問題が始まってしまっていたのかも知れないわけです。

いわゆる先から居る犬を "甘やかせてしまった!" ということに対するつけが回ってきたということです。先住者である犬は(ほとんどの場合)次にくる犬がいるということを考慮して育てられているわけではありませんので、そのための精神的な準備をしてもらっていないわけです。そこへ全く予期しない子犬が来てしまうと・・・一家の愛を全面的に受けて生活をしていた先住者の犬はパニックに陥ってしまうことになるわけです。

解決法は、やはり犬の気性と飼い主さんの気性を考慮して取り組む必要があります。問題が深刻化してしまう前にぜひ動物病院を訪ねてください。

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○引っ越しをしたのですが、しばらくして犬の元気がなくなってしまいました。さらに、食欲もほとんどなくなってしまって・・・、いろいろな食餌を買ってきて食べさせているのですが、ひと口かふた口くらい食べると私の方を向いて何か言いたげな様子です。そのせいでしょうか最近は少し痩せてきてしまいました。
この家の場合は、最近になって山手から都市部に引っ越してきました。それまではこの犬さんはまるで我がまま気ままに家の中を走り回り、さらに広い庭へも自由に出入りをしていて、散歩をしたことがありませんでした。ところが、町中に引っ越したことで時間が自由になった飼い主(奥)さんが、1日に4〜5回も近所の公園に散歩に連れ出すようになってしまったのです。この新しい環境にただでさえ戸惑っていた犬さんは、公園で初めて逢った犬たちとの関係に当惑し、疲労困憊してしまって自信を失ってしまっていたのです。

この犬さんの場合は、(これまでと同じように)散歩に行くのを止めてもらって、家の中で自由にしていてもらいました。さらに、この飼い主さんはご丁寧なことに以前住んでいた家を見せにしょっちゅうこの犬さんを連出していたのですが、それも止めてもらいました。そして、少し食傷気味の犬さんに対して「どうして食べないの!」と体に触ったり、「これなら食べるかしら?、オロオロ・・・」ということでいろいろな食べ物をとっかえひっかえするような過敏で過剰な反応をしないで、お定まりのことですが食べなかった食餌を(平常心を保った振りをして)だまって片付けてしまう作業を繰り返していただきました。

この犬さんは、それからは家の中で以前のように自由に振る舞うことができるようになって、他の犬とも逢うことがなくなりましたので、少しずつ自信を取り戻して、新しい環境で元気で暮らすことができるようになりましたし、悪い癖がつきそうになってしまった食事の習慣も以前のように何でも喜んで食べてくれるようになりました。

いわゆる「公園デビュー」に失敗してしまったわけですが、とくに一人っ子で自由な生活が長かった犬の場合は、自分だけのペースで生活していたわけですから、他の犬との掛け合いやせめぎ合いが存在する公園は大変なストレスがかかってしまったわけです。

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○食べさせるほど!食べなくなる?
食事の内容をあれやこれやいじっているのだけれど、どれをやってもすぐに飽きてしまって・・・。

診察室ではこんな話が飼い主さんからよく出ます。

食事に関する問題というのは、飼い主さんと動物との間で長い時間をかけて形作ってきた習慣に起因するものであることがほとんどです。やはり飼い主さんというのは、動物たちが食べ物を喜んで食べる姿を求めるあまり、ついついいろいろな種類の食べ物を買い求め、次々に与えてみるということを繰り返しがちです。

残念なことにこのことは動物たちの食欲を増進する働きはほとんどありません。むしろ日替わりメニューが習慣化し毎日違った種類の食べ物を要求するようになってしまいます。また、変化を求めるだけでなく食欲そのものも減退していってしまうのが通常です。

さらに、変化する食餌の内容に追従することのできなくなった消化機能が下痢や消化不良のような体にとってありがたくない変化を生じてしまうこともよくあります。

このような食餌の習慣がうまくいかなくなってしまう理由はいくつかあります。

まず、飼い主さんが「今の食餌に飽きてしまっているのでは?」と考えることです。「毎日毎日同じものの繰り返しではつまらないだろう」と考えてしまった飼い主さんが(同情と哀れみの気持ちで)差し出す(自信のない)餌は動物たちにとっては「何だか怪しい」食餌に思えてしまいます。その証拠に最初彼らが家に来たときにはドッグ・フードでもキャット・フードでも喜んで食べていたじゃないですか。これは、「この餌を与えてください。」ということで最初に指示された食餌を使うことに飼い主さんの迷いがなかったからです。で、「これなら刺激的だろう。」ということでジャーキーを買ってきてあげてみたら・・・

もう一つは「ヒトの食べているものが欲しいんじゃないか?」と勝手に考えてしまうこと。 イヌやネコはヒトと一緒に暮らしているとどうしても人間の食べているものが気になります。ヒトの食べているものはどのようなものかと興味を感じた彼らは当然ですがのぞき込むように私達の食卓にやってきます。このことに関して私達人間は本当は気にする必要はないのですが、「ヒトの食べているものが欲しいんじゃないか?」という考えが頭に浮かびます。そうなると、ある種の飼い主さんとその家族は気持ちがぐらついてしまって自分の食事どころではなくなってしまいます。で、自分のお皿のソーセージをひとかけら与えてみたら・・・

他にもいろいろな理由がありますが、多聞にこのような過程を経てドッグフードはお払い箱になってしまうわけです。

動物というのは本質的には食餌の変化を好みません。過去に食べてみて大丈夫であったものが次にも安心であるということを知っているからです。ですから、飼い主さんが毎日同じ食餌を自信を持って出してくれるということが一番安心なのです。ところが、ヒトの食べているものや市販されている膨大な数のフードをとっかえひっかえして使っている内に、その安心であったはずの食餌に対する認識が薄れ、塩分や脂肪分の多い食餌を習慣的にもらっていることでそのようなものが安心なものであると勘違いをしてしまうのです。そうなってしまいますと、元の食餌に戻すことは至難の業です。

つまり、飼い主さんが「これ」という食餌を決めて迷わずに継続して使っている限り、少なくとも動物たちの方から文句が出ることはないはずですし、ずっと食べ続けてくれるはずです。

特に調子が悪くて食欲が落ちているような場合、食欲の確認の意味でいくつかの食餌を試してみることは悪いことではありませんが、日常的に食欲を増進させる目的で食餌の内容を変化させるというやり方はお勧めできません。

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○留守にしていて帰ってみると絨毯の上にオシッコが!!
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○お留守番をさせると鳴きっ放しなんですが?
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○お客さんが帰る頃にとてもふさぎ込んでしまう
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